百名山#31 八ヶ岳(赤岳)
 
2026年5月9日。
 
ゴールデンウィークはカレンダーどおりで7,8日を出社して9,10の土日に臨む。
あんまり休みすぎても休み明け身体が仕事モードにならないので丁度いい塩梅だ。
 
近場の日帰り百名山が残ってない問題、深刻になってきたがそのためにもテント泊デビューし、一泊の山にも挑戦できるように鍛錬を積んでいく。
で、この週末天気も良いしターゲットにしたのは八ヶ岳。
山の名前を知らない一般人も、高速のSAにその名を掲げているくらいだから有名な山である。
 
その昔、富士山より高かったが富士山が怒って蹴飛ばして山頂崩壊、八つのピークが連なる山になったという昔話は、山登りを始めて知った。
 
八ヶ岳は比較的首都圏から近く、金峰山、瑞牆山の先の中央道南諏訪インターで降りて10kmほど、アクセスも良い。
最高峰は赤岳(2899m)。2800mを越える山は中央アルプス駒ヶ岳以来だと思う。
高山病にも気をつけねばならぬ。
あとは5月のこの時期だけど標高が高いので残雪がある。
チェーンスパイクで行けたというYAMAPの情報もあるが、アイゼンも持って行く。
 
土曜に出発したのは11:20。
ナビの到達予定は14:30を示している。
いつものファミマでホットコーヒーを買い高速乗るかと思った時ふと荷物に違和感。
いつも登山の時に着ているオタフクのアミアミアンダーウェアを入れた記憶がない。
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衣類入れを探すと案の定、入ってない。あれがないと快適性が全く違うので取りに帰らねば。
 
程なく自宅に戻ってきたら家人より「荷物が届いているわよ」と。
4月末の土日に暇に任せてポチっとしてしまったカリマーのザックだった。
Karrimor CougarApex70+
2022年のモデルである。
おそらく2026年モデルが発売されたので型落ちで安くなったのだろう。
26999円とかそんな感じ。
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テン泊用のザックは、これと
ノードカムNORDKAMM 50+10ザック<PR>https://amzn.to/3RkoEi5
24999円
で迷っており、どちらも60〜70リットルクラスのザックではお買い得価格なのだが、いかんせん後者は通販だけで背負えない。まあ前者も結局背負わずにポチっとしてしまうのだが…
 
今回、すでに手持ちのマムートリチウム30にシュラフ、テント、ジェットボイルを詰め込んでいて、テント泊もできる装備で臨むつもりだったが、カリマーが届くと思っていなかったので予想外の出来事だった。
とりあえず車に真新しいビニール付きのザックを放り込んで発車。

ゴールデンウィークの終わりであるが高速は比較的空いていて渋滞は無し。
14:00双葉SAに寄っただけであとは南諏訪から降りる。
まっすぐ美濃戸登山口を目指すと今晩の晩飯がないのでローカルスーパーに寄りたい。
この辺りだと、Acoop原村店が一番近い模様。
15:02 Acoop 原村店、
菓子パンやらの行動食、そばうどんの乾麺、諏訪浪漫ビール2本、茅野市と原村のゴミ袋、晩飯にはナマモノを避けて唐揚げ、ニラレバ、パリパリチーズ揚げをチョイス。タンパク質重視で。
ご当地納豆はたまごが入ってないのに「たまご納豆」これは初めてみたので即買い。
6000円ほど爆買いして登山口駐車場へ。
スーパーの駐車場からも見える八ヶ岳。
空は晴れ、風は強いが八ヶ岳ブルーである。

16:03 美濃戸口登山道駐車場着。
勝手が分からず、八ヶ岳山荘の前に車を停める。山荘の受付で駐車場料金を払うらしい。今日停めて明日帰る、恐る恐る車中泊なんですが…と申し出ると車中泊okであった。
1日800円×2日=1600円を支払い、駐車券を2枚発行してもらう。ミレーのロゴ入り、シールになってて記念に持って帰ることもできる。
また、山荘からのサービスで券を提示するとコーヒー1杯無料。
このコーヒーがちゃんと豆を焙煎して挽いてあるコーヒーでめちゃくちゃ美味しかった。オススメ。コーヒーは山荘でも豆を焙煎してもらい買うことができる。

さて。日暮まで少し時間があるので、この美濃戸口駐車場から赤岳山荘までの道がオフロード車じゃないと通れない悪路だという情報を事前に聞いていたのでどれほどのものか見てみたい、という気持ちとカリマーのザックがフィットするのか試したいという二つの欲求が重なり、往復1時間くらいの散歩をしてみようと思い至った。
荷物の移動は面倒なので大物は取り出してリチウムからカリマーへ、
その他はリチウムに詰めた状態でカリマーに突っ込む亀の子作戦。

テン泊マットは除外して、だいたいこれで13〜15kgになるはず。
前回の雲取山テント泊の貧乏外付けザック20kgには及ばないが、マット以外はテン泊装備であり重量的には充分である。
 
腰のベルトが重厚。なかなかフィットする。
肩、チェストを絞ってかなり身体に密着、腰で支える感じが頼もしい。
いざ出発、タイマーをセットし30分歩いたら引き返してくることにした。
 

 道はなかなかの悪路。これはとてもクラウンでは行けないことを実感。クルーズコントロール機能を有していないもう一台の所有車ハスラーなら行けるだろうけど、家から山荘まで平打ち(=クルコンなしの運転)では足が疲れてしまう。

1時間なので歩けない距離ではないが帰りはかなり虚無ロードになりそう。

さて30分では赤岳山荘まで行き着けず、踵を返して戻ってくる。ザックのフィット感は良好。
車道はつまらないが時折ショートカットの山道がありそこを通れば虚無度も減りそう。

車まで戻ってきて、パッキングは…明日の朝でいいかあ。
とりあえずタンパク質取ってビール飲んで寝る。

そうそう、車中泊、結構冷えるからねと山荘の主人に言われた。
パッキング解くの面倒なのでモンベル800#0は封印して、5℃まで耐えられる車中泊用の寝袋にくるまれ、毛布を掛けて寝ることにした。

2026年5月10日。
起床3:30
目覚ましは4:00にセットしていたがそれよりも早く起きてきた。いつものことである。
アンカーの巨大バッテリーで電気ポットを使って湯を沸かす。
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この象印のポット、アンカーのバッテリーでも駆動する430W品。
普通の湯沸かしポットは1200Wとかでモバイルバッテリーでは利用不可。
オススメである。
特に駐車場など火をおこせない場所での湯沸かしに重宝する。

コーヒーをいれ、パン、ナッツ、昨日買ったたまご納豆で朝ごはん。

天気も良さそうで楽しみ。

GW最終日の日曜日なのに駐車場はガラガラ。大丈夫なのかなあ?

5:40。
さっそく、昨日散歩した道をずんずん進む。
一度歩いた道って安心感あるよね。
赤岳山荘には45分ほどでたどり着いたが、散歩中の山荘ワンちゃんとご主人にでくわしワンワン吠えられてしまう。。。
すみませんこんな赤い不審者で。

山荘を過ぎて、美濃戸山荘を過ぎると立派な看板がでてきて、南沢と北沢の分岐。


これ、穂高さんの思い出ビデオ(youtube)で見たやつだ!
と思い、南沢へ。

終始なだらかでそんなに急登もない道を粛々と歩く。荷物も15kgあるとは思えないくらい軽く感じる。
行者小屋の手前では残雪も現れたがずっとツボ足で行く。


沢のそばを登る道、好きである。
水の音が心地よいし流れる水の様を見ても心が洗われるよう。
日々の雑事や下界のしがらみから離れられるソロ登山…最高。

いくつかの橋を越えていくと行者小屋にたどり着く。

この時9:07。
なんと3時間30分もかかっているではないか。

行者小屋の手前で一人、下山してくる一人の若者とすれ違った。
「今日はどこまで行かれたんですか?」
と尋ねると意外な答えが。
「赤岳の手前まで行ったんですが、自分ではどうにも力不足な感じがして。。撤退です」
天気も良ければ時間もそれほど経っていない、またその若さから高校生~大学生くらいのように見えたので意外であったのだ。
「いや、勇気ある撤退、大切です。下山もお気をつけて」
声をかけて思ったのは、山に登り降りてくるのはやはり、自分の体調、天候、時間、これらすべての要素が十分でないと難しいものだ、ということ。
肝に銘じて進む。

さて、行者小屋で一服して行動食などを摂り頂上を目指すが2つルートがある。
文三郎尾根と、地蔵尾根である。


事前の情報収集を怠っていたので、名前の雰囲気で楽そうなほうを選ぶ。
「地蔵尾根だ!」

はい、2択不正解。

途中、残雪が多くなってきたが、道の端っこを進めばアイゼンもチェーンスパイクもいらない。ずっとツボ足。
斜度がある場面もあったが、キックステップ、つま先を雪に突き刺し進む。


行者小屋から登り始めて、9:50 振り返ると北アルプスかなあと思われる山々がくっきりと青空に姿を現す。
雪道を進んで標高2520m地点。立派なはしごがそびえ立つ。

赤岳頂上と思しき山も見え、しゃくなげの花は開花を待ち青々とその葉を光らせる。

しかしまあなんと、雪を携えた赤岳の美しい姿。
天気は最高だし言うことなし。

はしごを登り切って2640m地点。今度は崖。岩。上から降りてくる登山者あり。

ふぁーと呆然と見あげていると上から「登りますか?」とお声が。
あーこの地点で登れなくなる人もいるんだろうな、と先ほどの若者が頭をよぎるが、元気よく右手を挙げて「のぼりまーす!」と宣言し登って行った。

このあたり、25年の末に登った阿蘇山仙酔峡ルートの岩登りの経験が役に立った。
あのボルダリングに比べれば、荷物は重いがなんてことはない。
三点支持を忠実に守り一歩一歩登る。

地蔵尾根の登りはまだまだ、岩場、足元ザレ場、なにくそと登るとまたしても上から登山者が。
同い年くらいのおじさん。(たぶんでも60代とかなんだろうなあ)聞くとおじさんも、撤退、とのことで、阿弥陀まで行ったんだけど赤岳はどうも無理と判断してまたの機会にするよ、とのことだった。

赤岳、どんだけキツイの・・・?
これだけ天気も良くて時間もたっぷりあるはずなのに出会う人の3名に2名が撤退なんて。
正直ビビりまくったが、その後だいたいその意味が分かることになる。

さて簡単そうな名前と踏んで地蔵尾根を選択した俺は文三郎尾根よりキツイルートを登りお地蔵様とご対面。
10:46

ここから赤岳頂上を目指すのだが、その手前の赤岳天望荘でお手洗いを借りる。標高2730mでコストパフォーマンスの良いトイレだった。

頂上に向けての道はまだ残雪がある。しつこくツボ足で行く。端を歩けば岩がある。
やむなく残雪に突っ込むときはキックステップ。

中腹、振り返ると標高2810mからの眺めは絶景。
小屋を下に見下ろし、北にはアルプスの山々。阿弥陀だろうか、横岳だろうか、岩々とした荒々しい山が見える。

11:42 赤岳頂上到達。結局残雪をものともせず最後までツボ足で登り切った。


2899m、これまで登った百名山の中で2番目に標高が高い山。
1番目は木曽駒ケ岳だったので、ロープウェイで登って2-3時間の登山。
それに比べると岩場もあり時間がかかったので喜びもひとしお。
頂上まで6時間である。
奈良・大峰 八経ヶ岳でもそれほどかかっただろうか。

岩陰で頂上飯(コーヒーとサンドイッチ)を食べて、くつろぐ。


あまり登山客もいないしのんびり遠方の山々を見ながら至福の時。
風もそれほど強くなく、なにしろ天気が抜群。
残雪期のため雪はそれほどキツイと感じたことはないが(最後の斜面はかなり雪があったが)、厳冬期に来たらまた印象が変わるだろう。特に地蔵尾根は冬は登れるのかしら?という感じ。

12:12 下山開始。下山ルートは文三郎尾根である。

これが、まあ下りだからだろうけど地蔵尾根よりは優しいルートなんだろうなと感じた。
途中マムートの木階段プレートを発見。

権現岳も見えるが、とても今日は行ける気がしないのでパス。
残雪が張り付いた山肌を眺めながらさくさくと下る。
下りもチェンスパ&アイゼンは不要であった。
雪は残っているが脇道は泥&岩が露出しているので苦労はしない。

それでも長い長い下山道をひたすら歩いて、
15:38 赤岳山荘まで戻ってきた。
ソフトクリームの看板を見て糖分補給をしたかったがまだ始めていないということで、登山バッヂだけ購入して小屋を後にする。
朝吠えられたわんこにまた吠えられた。
窓ガラスに映る姿は赤いザックに青いシャツ、パンツは白でレスキューの人かな?といういで立ちなのでむべなるかな。

その後1時間弱の虚無ロードをひた降りて16:25 無事下山。
荷物は無駄に重かったが、テント泊装備で10時間行動できることを体感できてよかった。

また、八ヶ岳エリアは何度も来たいと思える山域だった。
少し、他の山域と比較すると拾ったゴミの量が多く感じられたが、それだけポピュラーな山なのだろう。

阿弥陀・権現・横岳・編笠山・西岳・硫黄岳・峰の松目
ピークはあと7つ、また来たい。

百名山 31 残り 69

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