恐山レーヴ (青森県 八戸 旅紀行)#1





恐山レーヴ (青森県八戸旅紀行)#1

会社に、働き方改革だとかで夏に6日くらい休めと言われ、2日くらいは消化したんだけど残り4日どうにもならなくて、期限の9月が来るというので9/24〜27の4日間を休みにした。
何にもするアテもないのだが、ここは未踏破となっている東北4県を4日で巡る旅はどうだろう。
青森、秋田、岩手、宮城。
宮城県は、正確に言えば大学2年の時の夏に負けたら終わりのパチンコパチスロ旅打ちを行い、まだあばら家のような仙台駅ホームに降り立ち、下車せずUターンして帰ってきた事がある。

北から順に舐めて行こう。
そして青森といえば恐山。
日本三大霊山に数えられる山。

比叡山は行ったことがないが、こちらも高野山は社会人1年目の夏休みに行った事がある。
えらく観光地化していて、孔雀王でイメージアップされた理想の高野山は無かった。

ただ、山は確かに厳かで、突然の土砂降りに降られ、舗装された誰もいない山道を1時間近く歩かされた。
今回は、恐山に至るルートと青森、主に八戸に関する事を書こうと思う。

2019年9月24日。
午前中に家を出たものの東京駅に着いたのはちょうど正午くらい。
東京から新青森までの新幹線の切符を買う。
今時新幹線もチケットレスで乗れる時代。

スマホのEX-ICアプリを起動したら、、、、
あれ東北新幹線が選べない。

EX-ICでは、山陽新幹線と東海道新幹線しか買えないのだ。知らなかった。
ここでTwitterに今時東北新幹線は紙かよ!

と愚痴るとフォロワーさんから「モバイルSuicaで買えますよ」と天啓。
買えた。

具体的には、モバイルSuicaアプリを起動して、

右下の「チケット購入Suica管理」をタップ

「モバイルSuica特急券」

「時刻を指定して購入」

「東北・山形・秋田・北海道新幹線」

乗車日、乗車時間、乗車降車駅、指定席を選択。

列車の候補をタップ

条件を選択

シートマップより指定を選択

座席をタップ

オススメは、進行方向一番先頭の席。
電源コンセントがどの席でも使える。
シートのリクライニングに後ろの人の気をつかう人は早めに座って後ろが来る前に倒してしまえばいい。入り口付近なのでそういう事もできる。
座席の○が空き席なのでタップして右上の「次へ」をタップ。ここら辺微妙にUIが分かりにくい。

購入内容確認が出たらクレカかApple payを選んで終わり。

購入した特急券は必ず「受け取り」から受け取ること。

購入した特急券の内容はホーム画面のsuicaをタップすると見れる。

このサービス、2020年3月までって書いてあるけど、なんで終わるんだろう…代替サービスは提供されるのかな?



閑話休題。

12:20のはやぶさ21号が予約できた。
京葉線地下ホームから東北新幹線までの道のりは長い。

早足で馬群…じゃなくて人混みをかき分けて進む。
果たして、新幹線の改札ではモバイルSuicaをかざすだけで通れた。
EX-ICの搭乗券みたいなやつも出てこない。

完全にチケットレス。ブラボー!

EX-ICみたく乗車前の時間変更がフレキシブルにできないのは玉に瑕だが、便利。モバイルSuica最強。

さて、新青森までは1220-1529、約3時間の長旅である。ただ、3時間で着いてしまうということでもある。(小○進次郎みたいだな)

新幹線の中ではもちろんビール。世間では3連休明けのド平日に、行きの新幹線で缶ビールを空けて駅弁を食う、これぞ贅沢な休暇の過ごし方。

もっともっとビジネス客の多い東海道新幹線でやるとさぞ最高だろう。

ビールは果たして大宮に着くまでに500mlを飲み干してしまった。

外の風景を眺めようにも座席は3人がけの真ん中の席で見えない。おまけに通路側のおじさんはテーブルを倒しまま寝てしまった。

青森かぁ…サウナ入るなら八甲田ホテルの日帰り入浴プランかな…スマホで検索しながら、ふと考えた。
青森と八戸は市民同士仲が悪いらしい。

これは日本全国至る所に見られる事象で、例えば長野と松本、浜松と静岡、同じ県内の1,2を争う規模の市どおしが仲が悪いという傾向がある。
八戸は新幹線の駅でいうと青森より手前。

青森で宿を検索したがいまいちパッとしなかったので、八戸で宿をweb予約した。
本当に、旅はスマホで便利になった。

25年前に東北に旅打ちに出た時は、ポケット時刻表だけが頼りだった。宿は現地について駅前のビジネスホテルの看板を見て予約なしで駆け込み。
九州方面に行った時は鳥栖駅前で建設中の鳥栖スタジアムを見ながら3000円でゴキブリが出る宿に泊まった。

それが今や時刻表もホテルも手のひらの上のスマホで一瞬である。
ガラケー時代には田舎に行くと弱かった電波も、今ではトンネル以外なんとかなる。

八戸で取った宿はドーミーイン本八戸。
決め手はやはり大浴場とサウナ 。

YAHOOプレミアム会員で1000円引となるクーポンも大きい理由だった。
駅は、新幹線停車駅の八戸からローカル線で2駅。
新青森まで買ったモバイルSuicaで八戸駅で途中下車。差額はいくらか知らないが、時間的にも30分くらい短縮できた。

そして、八戸駅で衝撃を受けた。
新幹線はモバイルSuicaで出場できたのだが、ローカル線に乗るために切符を買わねばならない。

自動改札はあるものの、suica未対応なのである。
切符を買うために2台の券売機に10人超が並んでる。

40分に1本しかない電車があと2分で出る。
こりゃ暴動起きかねんな、と思ってたら駅の人が乗車証明書を配り始めた。ナイス配慮。

料金は二駅で190円。下車時に精算するのだけれども、千円札でお釣りがない…事態。
5,6人が精算するのを待ってようやくお釣りをもらい出る。

改札は、そう、自動改札ではなく駅員さんがスタンプ押す感じの駅。
27年前に千葉に来た時見た光景と同じ。

駅を降りて第一印象は、

「駅前、なんもねーー!!」

だがこれは後ほど、大都会八戸の姿を知る無知な人の第一印象。
後ほど知る大都会ぶりに驚くことになる。

俺は長崎の離島の出身なので、本州の地続きの田舎は本当に恵まれていると感じた。
道がつながっていてトラックでなんでも運んでくれる。

コンビニだって、ローソン、セブン、ファミマと御三家が揃ってる。
平日の夕方に人の波ができるほど人が生活している。

平均年齢は高めだけど、それはもう日本全体がそうなのでしょうがない。
たまにチラッチラッとすれ違う若い女の子は、まぁ、美人だわ。

レンタカーの予約時間が19:00なので、ホテルに先にチェックインしよう。
何だかんだでまだ16:00とか。

本八戸の駅前は何にもないが、南に15分ほど歩くと、八戸城跡を経由して賑わいを見せるメインストリートが現れる。
「スクランブル交差点」

もう、これを見ただけで都会だと思った。
「映画館」

しかもシネコンだ。
すげぇ。八戸すげぇ。俺が思ってたよりもずっとずっと都会だ。
あと、飲み屋のストリートが充実している。
港町であるからだろう。

サバは本当に美味いので現地に来たら食べるべき。

ウロウロ繁華街を歩き回って、ホテルに到着。チェックインして風呂、サウナ。まずまずの満足感。18:00に上がって、45分くらい仮眠しないと。

運転は美浦に試験受けに行って以来だけど車種は同じデミオなので楽しみ。

サウナでデトックスした身体を広いベッドに横たえて、あっという間に45分。
もう一度、レンタカー屋のある本八戸の駅前まで徒歩で。

ガソリンスタンドに併設されたニコニコレンタカー。

手続きを終えて出発。

もう外は暗いし、道はナビでなんとかなるもののホテル近辺の通りはとにかく一方通行だらけ。
なんとかホテルに辿り着き車を入れて夜の街へ。

ここでも、Twitterのフォロワーさんから有益な情報をもらった。「サバの駅」というお店がオススメなんだとか。ともあれ1店目は元バスガイドの母娘がやってるという売り文句に惹かれた小料理屋へ。
客は俺を含めて3人。常連みたいな人は居なくてアットホームな雰囲気のお店。客はみんな県外から来た様子。

まあ話の流れというか座った配置というかであまりこちらから言葉を発することなく何となく一人孤立してしまったので居心地が良くなくなってしまった。

こればっかりは相性とかタイミングとかあるから、お店がどうこうというわけではないが縁がなかったなと、退店。

「サバの駅」に進路を取る。

これがやっぱり大当たりで、出てくるサバは旨いし、ビールは大好きなサッポロ赤星を置いている。


調子に乗って、一人飲みで過去一回も頼んだことがない日本酒を頼んでみる。
「陸奥八仙」と「豊盃」


世界で一番美味い飲み物は、水だと思っている。
2番目はビール。
だが、二つの日本酒を口にした時、そのランキングが変動しそうだと思った。
というか、まさにこの2つは「水」に限りなく近い「酒」。水を飲むみたいにスッスッと飲めてしまいそう。
何なんだこれ。
さすがに、2杯で終わりにしておいたが、今まで旨い日本酒を飲んでこなかっただけなんだろうなあと、そう思い至った。

気分良く店を出て、「アヅバル男山」へ。

スナック集結ビル。
そのネーミングに惹かれて立ち寄ろうと思っていた場所だった。
と、ビルの前に突っ立っていた客引きのお姉さんに声をかけられる。
色白で太っちょの若いお姉さん。モロ好み。
1時間3500円だって。
この話は長くなりそうなので別でする。

お店を出てホテルに着いて気づいたら朝だった。
ホテルに帰ってからの記憶がない。
日本酒恐るべし。たった2杯で夜もぐっすり。

2日目へ続く。



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