尿意地獄3 〜前立腺肥大の診断と自己導尿〜




尿意地獄3 〜前立腺肥大の診断と自己導尿〜

泌尿器科の待合室で待つこと15分くらい。
トイレに行きたくてウズウズしていたが、「エコー視るのでトイレにはいかないでくださいね〜」と釘を刺される。

医師と面談。
昨晩からの状態は仔細に問診票に記入していたので話は早かった。
エコーで下腹部を見るなり、
「デカいねぇ〜〜」
な、何が??ちんちん?
そんな訳はなく、前立腺がデカいのであった。

「いくつ?50代?え、45なの?あのね、40代で平均的な前立腺は20g。あなたのは70g。平均の3.5倍。デカいよ〜〜」

こんなヤングマンパワーあふれる俺を捕まえて50代?はカチンときたが、デカいのは本当らしい。エコーで重さも分かるのか?謎だったが。

続いて、膀胱に溜まってるおしっこの量を計測。
「パンパンだねぇ〜〜、450ml溜まってる」
いや、昨日は800mlだったから目視してもぺったんこなんですけど、、、いかに昨晩が異常事態だったか分かりまたゾッとした。
あの時救急車呼んでなかったらもっともっと悲惨な状態になってただろう…

「常にカテーテル入れるのは辛いだろうからね、自分で抜くことを覚えて帰ってください。今の状態でも辛いだろうから少し導尿してあげるけど、練習用に残しとくから。」

導尿という言葉を認識した。確か昨日の救急搬送先でも医師が言ってた言葉だ。

言うまでもなく自分の意思で排出できなくなった尿を膀胱から抜くことだ。
しかし、自分で、、、、とは???

先生、前立腺って小さくならないもんなんですかね?
「ならないです」
おぉ、キッパリ。

「じゃあ、別室で待っててください。お尻に一発筋肉注射打ちますからね」

えぇ〜、痛いやつじゃん…
でもこの苦しみから解放されるなら何をされてもいいや、なんか薬物中毒者の気持ちが分かった気がする。薬物やったことないから知らんけど。

別室に通され、看護師さんが尻に注射してくれる。若くて綺麗な看護師さんだったら緊張するところだが、そうではなかった。

しばらくして医師が来た。
昨晩導尿された時はされるがままで、自分のちんちんにカテーテルが入っていく様なんて直視できたもんではなかった。

だが、これは自己導尿という、自分で導尿するための訓練の一環であるから、医師の所作を全て目に焼き付けねばならない。

まずは、清浄綿というものでちんちん、とりわけ尿道口と亀頭周りを拭く。

そして、
20cm〜30cmはあろうかという透明な管、カテーテル。これの先端は柔らかめに尖っている。
先端から5cmくらいのところにキシロカインというペペローションの医療用みたいなやつを垂らす。

先端を下にしてツツーっとキシロカインを先端まで伸ばす。

キシロカインは滴り落ちるのでそれを尿道口に垂らす。

カテーテルを尿道口にあてがい、押し込んでいく。ローションの効果か、意外とスッと入っていく。もちろん痛い。

ぐんぐん押し進んでいくと、通過に痛みを伴う箇所があり、そこが前立腺である。ここを通る感覚を覚えてね、と医師。

通過して程なくして尿が排出される。

される分には楽だけど(すでに感覚が麻痺している)、これを自分でやるのかあ、、、、

「あとは、看護師さんがマンツーで指導してくれるからね、ガンバってね☆♪」
にっこり出て行くイケメン医師。



看護師さん(女性)にちんちん見られながら自己導尿の訓練である。
重ね重ね若くて綺麗な看護師さんでなくて良かった…(超失礼)

手洗い、尿道口と亀頭の消毒、
カテーテルの取り出し、キシロカイン塗布、
ふにゃふにゃなちんちんを真っ直ぐに引っ張り、尿道口にあてがう。

恥ずかしいという気は微塵もなかったが、いつもはこんなふにゃふにゃじゃないんですよ、という一言を言いたくてたまらなかったが自重した。
看護師さんは日常的に見る光景なんだもんなー。

ズブズブと進んで痛いところを通過したものの尿が出ない。やり直し。

次は実際に使う持ち歩き用の自己導尿セットでやって見ましょう!ということになった。

そう、持ち歩く用の自己導尿セットがあるのである。そりゃあ出先でおしっこ出なくなったら困るからね。
携帯用カテーテル、キシロカイン、清浄綿、これがあればいつでもどこでも(概ねトイレね)導尿できる。

自己導尿セットのカテーテルは短めの25cmくらい。かなり奥まで入れないとできなかった。
だが、自力で導尿できた時の喜びはひとしお。
嬉しかったなあ

医師からは一日一回寝る前には必ずやりなさいと言われた。

投薬は、タムスロシン塩酸塩OD錠0.2mg
これは前立腺の肥大を抑える効果
あとは抗生物質。セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg
尿道経由のバイキンとか気になるそうなので。

診察お代金は、自己導尿キットとキシロカイン2本込みで 11600円也。もちろん3割負担で。

朝方のロクヨンに続きピンピンロクの振込です。ぐはっ

お薬は別途で900円。3割負担で。
清浄綿は薬局で白十字の100包入りを購入。800円くらい。

しめて19,700円の出費。
どちらもカードが使えず現金払いなのがさらに痛い。

今回の件で、つくづく健康は金で買えないと思った。にもかかわらず一旦不健康になると凄い勢いで金が飛んでいく。
それとともに、日本の救急医療体制は素晴らしいなあとも思った。この後救急車の費用って請求くるんだよね?確か。

一晩経った今では、薬の効果か、尿の勢いも増している。
まだ、自己導尿を自宅では実施できておらずドキドキはしている。

健康には気をつけてもらいたいが、今回の件はもう原因が全くわからないし加齢としか言えないので防ぐ方法もよくわからない。

大量の飲酒がトリガーなのか、普段の生活に何か問題があったのか。

いずれにしても、お読み頂いた方の健康に対する意識に良い気づきがあればと思う次第。
長い拙文にお付き合いくださり、ありがとうございました。

自己導尿のマニュアル、絵付で分かりやすい!
http://www.createmedic.co.jp/general/self_catheterization_info/method_male/



You may also like...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

5 × four =