真木よう子コミケ参入問題とハウナニチェキ問題の類似点と相違点





最近、Twitterが世の中の情報収集源と化している。

テレビばっかり見るよりは百万倍マシとは思っている。

最近そのTwitterを騒がせた2つの事件、その相違点と類似点を考察してみる。

一つ目は真木よう子コミケ参入問題。

あらすじはこう。

最近Twitterを始めた真木よう子という芸能人(大変失礼ながら私はこの方をよく存じ上げない。おっぱいが大きいというのはTLの情報で知った)が、毎年夏冬に行われている同人誌即売会コミックマーケット(以下コミケ)に参加を表明。
写真集を作成するためにCampfireというクラウドファンディングで出資を募った。
これに、古くからコミケの常連であろう人たちが反応。
芸能人のコミケ参加の先例である、小林幸子さんや叶姉妹を引き合いに出し、コミケにふさわしくないのではないかという批判が繰り広げられた。
その結果、真木よう子氏は参加を断念。Twitterアカウントには鍵がかけられてしまった。

二つ目は、これは競馬クラスタ界隈でしか有名ではないかもしれない。

ハウナニチェキ問題と勝手に名付けた。

概要は、

シルクレーシングという一口馬主のクラブがあり、そこで募集がなされたハウナニという馬。
2歳で今週末にデビュー戦を控えている。白毛の馬ユキチャンの娘で、これまた白毛の馬。
シルクではかなり人気が高く、出資したくてもできない人が多かったという馬らしい。
そこへ、この馬を一口持っているという元AKBの片山陽加さんという方(すみません、大変失礼ながらこの話が出るまで全く存じ上げませんでした)が、新馬戦のパドックにてこの元AKBの方とお写真を撮影するチェキ会を実施すると告知。
チェキ会、ご存知の方はご存知だと思うが、チェキという富士フィルムのインスタント写真をアイドルの方と一緒に撮ってもらえるというもの。当然、アイドル側は貴重な収入源である。撮影したい人からアイドル側はお金をとる。

競馬ファンならご存知のとおり
・パドックで馬ならぬアイドルのファンがざわざわ写真撮影会をするとは何事ぞ
・そもそも競馬場内で営利活動を行うのに許可は取ってんだろうな
という批判が浴びせられ、あえなくチェキ会は中止となった。




この二つがほぼ時を同じくしてTLに流れてきたときに、似てるな、と思った。
要素は4つ。
「場」「場を侵す者」「場に精通している者」「裏方」

表にしてみた。

「場」 「場を侵す者」 「場に精通している者」 「裏方」
真木よう子コミケ参入問題 コミケ コミケの秩序を乱しそうに見える真木よう子(とそのファン) コミケ古参者 某出版関係者
ハウナニチェキ問題 競馬場(のパドック) 競馬場のパドックの静粛を乱しそうに見える元AKB 競馬ファン 元AKBの事務所

ようは、とある「場」に対して理解の浅い(と見える)「場を侵す者」が現れた時、「場に精通している者」がそれを圧倒的な批判で排除する、という現象が普遍的に起きるのではないか、ということ。

そして、いつも「場を侵す者」が「侵す者」足り得てしまうのは、「裏方」がきちんと段取りをしていないから、という構図。

そりゃあ、毎度どこかでチェキ会をやっていれば、チェキ会のノウハウはわかっているだろうし段取りも取れるだろう。
しかし、その会場が競馬場のパドックとなった瞬間に、「競馬場内での営利行為が可能か?」「パドックとはどのような場所なのか?」ということを裏方が理解し、事前に手を打たなければ、このような事態になってしまう。

はたしてこれが例えば皇居でチェキ会とかの企画だったらどうだろう。さすがに常識のある裏方なら関係各所に確認を入れるだろう。今回は、その「場」を「確認が必要な場かどうか」と認識する能力に欠けていたと言わざるを得ない。

真木よう子問題にしても、「どのようなアプローチが、場にスムースに入っていけるのか」というリサーチが不足していたように見える。ただ、表現の発露の場であるコミケにおいて頒布物の製作資金をクラウドファンディングで募ったという点が叩かれているのは、個人的にはちょっと可哀相に思う。

もう一つ、二つの事案の相違点として、活動自体が「場」のルールを明確に破っているのかという点があげられる。
真木よう子問題の方は半ば不文律として扱われているコミケのルールを、訪れた真木よう子ファンが乱すのではないか、という推測に基づいているのに対し、ハウナニチェキ問題は、「競馬場内での営利活動を許可なく行う」という点において明らかにルールを逸脱している。

以上が二つの問題に対する共通点と相違点の考察である。

そしてこの問題から教訓として得られることは、以下の2点ではなかろうか。

1.新しい「場」にて商売をするときは、「場」のルールを「裏方」がしっかりリサーチし、備えよ。
2.炎上させたければ、行為者にとって新しい「場」で、「場に精通している者」が文句をつけやすいような燃料を投下せよ。

どう活用するかは、行為者のモラルによる。




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