人類が曜日の概念を再構築する話
人類に曜日の概念が必要なくなって随分と時間が経った。
太古の昔には、1日を決まったサイクルの7つの名前をつけて毎日順番に巡るようにして、7番目の名前の次に1番目の名前に戻るように呼称していた。
馬鹿げた話だと思うが、どうも宗教に関係があるようで、誰もが疑わずその習慣は続いていたという。
連綿と続くこの終わりない日々に、さも同じような日が巡ってくるかのような錯覚を起こさせる呼称の仕組み。なぜ太古の人間はそのような仕組みを作ったのだろうか。
毎日が2度と来ない日々であることを認識した人間はこの仕組みに依拠する生活のサイクルを辞めた。
新しい生活のサイクルが始まった。
予定を立てるのが非常に面倒になった。
「次の飲み会、いつだっけ?」
「あー、12日後だね。」
「覚えてらんねぇー!!」
人間は、曜日の概念を新たに創造し直した。
だけど水曜日は休みにした。
おしまい。
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